ニューヨークの地下鉄

 19年ぶりにニューヨークに行ってきました。今年の夏はアメリカに出かけるぞと去年から決めていました。一緒に行ってくれる人が見つからず(航空運賃が高い時期に行こうというのですから無理ありません)、1人だとナビゲーター無しでレンタカーの運転は難しく、公共交通で移動ができるニューヨークに行くことにしたのです。
 マンハッタンはホテル代が高そうだから、ちよっとはずしてクィーンズに宿を探してもらいました。川をくぐって1駅でマンハッタンという地の利のよい、しかもそんなに高くない宿を予約しました。
 地下鉄の駅に行ってみたら、おっ、階段ではありませんか。手すりはあるけれど、エレベーターもエスカレーターも見当たりません。メトロカードを買って、構内に入るとまた階段です。マンハッタンに入っても乗り換えは階段がいっぱい。股関節手術をしておいてよかったと感じつつ、ちょっと驚いてしまいました。
 あれは1990年頃だったでしょうか。アメリカには障害者法が制定され、レストランにも動物園の乗り物にも、車椅子対応のスロープや昇降機が設置されるようになりました。1、2段の階段にも昇降機がどーんとあって、すごいと思ったものです。
 日本でも2000年に交通バリアフリー法が制定され、最近は、乗降客の多い駅はずいぶん楽になりました。駅に関しては、今は日本のほうがバリアフリーは進んでいるんだ。これが実感です。もちろん、ニューヨークの地下鉄でも車内の路線図に車椅子マークがついている駅があり、スロープやエレベーターのあるところもありますが、車社会のアメリカでは、地下鉄で動くことは考えないで障害者法を定めたのでしょうか。かつて治安面から「危ない」と言われたニューヨークの地下鉄は、車両は落書きもなくなり、昼間は安全なものとなったようですが、駅の構造は昔からのままなのが、なんだかとても不思議でした。